2021年11月26日 (仮訳)系統解析および形態形質に基づき中国雲南省産のGanoderma属2新種が明らかになった He, J. et al., 2021. Phylogenetic analyses and morphological characters reveal two new species of Ganoderma from Yunnan province, China. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/69449/ [Accessed November 26, 2021] 【R3-09000】2021/11/26投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国雲南省からGanoderma dianzhongenseおよびG. esculentumの2新種を記載した。 前者は傘が濃赤色~紫褐色で孔口面が灰白色、肉が2層で担子胞子が広楕円形であることなどで特徴づけられた。 後者は孔口面が白色、柄が細長く、肉が同質で担子胞子が幅狭く僅かに截断状であることなどで特徴づけられた。 中国雲南省昆明市禄勧イ族ミャオ族自治県 (新種) Ganoderma dianzhongense J. He, H.Y. Su & S.H. Li 語源…滇中(雲南省中部)産の 【よく似た種との区別】 Ganoderma shanxiense 中国に分布する 傘が類円形~腎臓形 柄が中心生 担子胞子が広楕円形 ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が濃赤色~紫褐色ではなく赤色~帯赤褐色 本種と異なり傘が類円形~腎臓形ではなく腎臓形~貝殻形 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり肉が暗褐色ではなく褐色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より骨格菌糸の幅が狭い 本種より傘表皮細胞の幅が広い ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国雲南省紅河ハニ族イ族自治州蒙自市 (新種) Ganoderma esculentum J. He & S.H. Li 語源…食用の 【よく似た種との区別】 Ganoderma sinense 中国に分布する 傘が類円形 孔口のサイズの範囲が重なる 肉が暗褐色 ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が腎臓形~箆形ではなく類円形、貝殻形 本種と異なり肉が褐色~暗褐色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子表面に僅かに縦方向の鶏冠状隆起を有する 本種と異なり傘表皮細胞がアミロイドではなくデキストリノイド ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ganoderma orbiforme(シママンネンタケ) 中国に分布する 傘が類円形 担子胞子のサイズの範囲が重なる ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり熱帯~亜熱帯に分布する 本種と異なり子実体が無柄である 本種と異なり傘が淡褐色~帯紫黒色 本種と異なり傘が腎臓形~箆形ではなく扇形または箆形 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり肉が暗褐色ではなく様々な程度で褐色 本種と異なり肉が3層からなる 本種より担子胞子の幅が狭い 本種と異なり担子胞子が卵状~楕円形 本種と異なり担子胞子表面に微細かつ短い小刺を有する 本種と異なり傘表皮細胞に不規則な指状突起を有する Ganoderma bambusicola 中国に分布する 孔口のサイズの範囲が重なる 肉が同質 担子胞子のサイズの範囲が重なる ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が腎臓形~箆形ではなく半円形~腎臓形 本種と異なり肉が暗褐色ではなく帯褐色 本種より担子胞子の幅が狭い 本種より傘表皮細胞が長い ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ganoderma aridicola 担子胞子のサイズの範囲が重なる ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく南アフリカなどに分布する 本種と異なり子実体が無柄である 本種と異なり傘が黒褐色~黒色 本種と異なり傘が腎臓形~箆形ではなく貝殻形 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なり肉が暗褐色ではなく黒褐色 本種より傘表皮細胞の幅が狭い 本種と異なり傘表皮細胞が弱アミロイド~強アミロイドではなく成熟時中程度にアミロイド ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ganoderma casuarinicola 中国に分布する 孔口のサイズの範囲が重なる ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が腎臓形~箆形ではなく扇形~貝殻形 本種より孔口が長い 本種と異なり孔口が帯灰褐色 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種より傘表皮細胞が長い 本種より傘表皮細胞の幅が狭い 本種と異なり傘表皮細胞が弱アミロイド~強アミロイドではなく成熟時中程度にアミロイド ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ganoderma enigmaticum 肉が暗褐色 ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくアフリカなどに分布する 本種と異なり生木および枯れ木に生じる 本種と異なり傘が黄金色 本種と異なり傘が腎臓形~箆形ではなく球形 本種より孔口のサイズが大きい 本種より担子胞子の幅が狭い 本種より傘表皮細胞の幅が狭い ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ganoderma thailandicum アジアに分布する 孔口のサイズの範囲が重なる ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する 本種と異なり傘が帯褐赤色 本種と異なり傘表面に放射状の皺を欠く 本種と異なり肉が暗褐色ではなくほとんどの場合帯褐赤色~帯赤褐色 本種より担子胞子が短い 本種と異なり担子胞子表面が瘤状 本種と異なり傘表皮細胞が狭棍棒形 ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ganoderma mbrekobenum 孔口のサイズの範囲が重なる 担子胞子のサイズの範囲が重なる ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくガーナなどに分布する 本種と異なり子実体が乾燥時木質~コルク質 本種と異なり担子胞子が卵状 ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ganoderma calidophilum 中国に分布する 孔口のサイズの範囲が重なる ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘が腎臓形~箆形ではなく円形~半円形 本種と異なり肉が2層からなる 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より結合菌糸の幅が広い ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Ganoderma kunmingense 傘表面に放射状の皺を有する 孔口のサイズの範囲が重なる 柄の形状が細長い 本種と異なり子実体組織がKOHで暗色に呈色しない 本種と異なり傘が腎臓形~箆形ではなく半円形~箆形 本種と異なり肉が暗褐色ではなく材木色 本種より担子胞子が短い 本種より担子胞子の幅が広い 本種と異なり担子胞子が類球形~楕円形 本種より菌糸の幅が狭い Ganoderma neojaponicum(マゴシャクシ) 東アジアに分布する ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく日本などに分布する 本種と異なり傘が腎臓形~箆形ではなく類円形~腎臓形 本種より孔口のサイズが大きい 本種と異なり肉が2層からなる 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+TEF1-α+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される